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山村研究室 IoMグループのページにようこそ

学生、学振研究員 募集中です。お気軽にこちらまでご連絡ください。

東京工業大学 情報理工学院 情報工学系 知能情報コース 山村研究室
IoMグループでは、動的DNAナノテクノロジーをキーワードに
生命システムの動作原理の理解”と“分子で制御する化学反応の実現
を目指す研究を行っています。
具体的には遺伝暗号の起源を解明する生命理学研究、産業用分子ロボットを創製する化学工学研究、そして産官学連携による医療応用研究を展開しています。
また、“IoTを分子の世界まで拡張”するデジタル分子ファブリケーションの開拓と、科学コミュニケーションを双方向化する活動に力を入れています。

最近のニュース

小宮が、第4回分子ロボティクス年次大会の分子ロボット倫理シンポジウムで招待講演しました。(2020.11.13)

小宮が、BioJapan2020で行われた第4回「バイオインダストリー大賞」「バイオインダストリー奨励賞」表彰式・受賞記念講演会で講演しました。
当日のもようはこちら。(2020.11.3)

修士二年の佐藤 駿太郎が、CBI学会2020年大会で口頭発表しました。
(2020.11.3)

修士二年の佐藤 駿太郎が、第58回日本生物物理学会年会でオンラインポスター発表しました。
(2020.10.25)

小宮の申請課題が、科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)「科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への包括的実践研究開発プログラム」のプロジェクト企画調査に採択されました。
(2020.9.1)

小宮が、一般財団法人バイオインダストリー協会の第4回「バイオインダストリー奨励賞」を受賞しました。
ニュースリリースはこちら
東工大ニュースはこちら
(2020.8.24)

小宮が、Tokyo Tech × BRAVEで発表しました。(2020.7.6)

小宮が、核酸化学懇話会2020 北海道・東北地区セミナーで依頼講演を行いました。
(2020.1.9)

過去のニュース

小宮が、CBI学会2019年大会でポスター発表し、「分子ロボティクス」口頭発表セッションの座長を務めました。
(2019.10.24)

小宮が、第6回バイオテックグランプリのファイナリストに選ばれてデモデイで発表し、最優秀賞を受賞しました。
結果速報はこちら
(2019.9.27)

東北大・佐藤さん、川又先生、村田先生、野村先生とのGUV内DNAシグナル増幅の共著論文がChemical Communications誌 8/11号(Issue 62)に掲載され、裏表紙(Back cover)を飾りました。
東工大ニュースはこちら
IT media NEWS、日刊工業新聞、科学新聞に記事が掲載されました。
(2019.9.4)

小宮が共同筆頭著者の論文がAnalytical and Bioanalytical Chemistry誌 7月号(Vol. 411, Issue 17)に掲載され、Paper in Forefrontに選出されました。
(2019.7.24)

小宮が筆頭著者のDNAシグナル増幅法の論文CoverIssue (ORC Vol 17, Issue 23)
Organic & Biomolecular Chemistry誌 6/21号
(Issue 23)の表紙(The outside front cover)
を飾りました。
Altmetricはこちら
東工大ニュースはこちら
化学工業日報、日経産業新聞に記事が掲載されました。
(2019.7.24)

小宮が、第2回分子ロボティクス年次大会において3/14に行われたソーシャルイベント“分子ロボット研究者のための技術倫理綱領の策定”で座長を務めました。(2019.3.17)

立命館APU Rose先生と小宮の共著論文がThe 11th Annual IEEE International Conference on Nano/Micro Engineered and Molecular Systems (IEEE-NEMS 2016)のBest Conference Paper Award にノミネートされ、小宮が口頭発表しました。(2016.7.24)

山村雅幸教授と小宮が、同専攻の木賀大介准教授、瀧ノ上正浩講師とともに、日本工学教育協会の第18回工学教育賞(業績部門)を受賞しました。


2013年11月2-3日にハーバード大で行われた生体分子システムデザインの国際学生コンペティションBIOMOD 2013で、小宮がメンターとして指導したTeam Platanus Symphonyが、ハーバード大、MIT、コロンビア大などが参加するなか、3年連続の金賞のほか、YouTubeビデオ部門3位、T-shirt部門賞の3つの賞を受賞しました!
科学新聞(2013年12月13日(金))、マイナビニュース(2014年2月10日(月))で紹介されました。
YouTubeビデオはこちら。(2013.11.20)


第14回リバネス研究費 ディスカヴァー・トウェンティワン賞に採択されました。(2013.8.27)
詳細はこちら

2013年7月20日(土)に開催された、ディスカヴァーサイエンス 企画プレゼン大会に小宮が登壇しました。(2013.7.22)

DNA Nanoengineering
小宮が共著でDNAナノテクノロジーの基礎から最新の研究までをまとめた、この分野でわが国初となる実践的な研究の手引き書『DNAナノエンジニアリング』が刊行されました。(2011.5.9)

動的DNAナノテクノロジーとは?

ボトムアップ構築の標準素材としてのDNA

DNAは4種の構成単位が連結した、方向性のある直鎖状のポリマー分子です。デオキシヌクレオチドと呼ばれる構成単位はリン酸と五炭糖(デオキシリボース)、そして塩基からできていて、塩基にはアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)の4種類があります。どの塩基を持つ構成単位が、何個、どの順で結合したかによって、厳密にはその物性にもちがいがありますが、生命現象のレベルでみた場合、タンパク質が個々のアミノ酸配列に対応して様々な酵素機能を持つのと比べると、DNAは基本的に塩基配列による大きな物性のちがいはありません(注1)。そのため、個々の酵素に名前があるのとは対照的に、DNAはまとめてDNAという総称で呼ばれます。これは、塩基配列ごとに個別の物性を考慮しなくてよいことを意味しています。つまり、DNAは配列によらず共通の性質を持っており、配列情報と物性を切り離して考えることができる、分子の世界には珍しい“標準化された素材”であるといえます。

DNAの大きな特徴として、AとT、GとCの塩基のあいだでそれぞれ水素結合を形成するという性質があります。この性質によって、適当な塩基の並びを持った二本のDNA鎖が互いに逆向きに結合して安定化し、比較的硬いロッド状の構造である二重らせんを形成します。このようなぴったりと結合する配列どうしを互いに相補的であると言います。つまり、DNAは相補的な配列を設計することで、どの相手と結合するかという“反応特異性がプログラムできる分子”だということです。また、二重らせんの形成は2分子のDNAのあいだに限った反応ではなく、1つの分子内にある部分的な相補配列のあいだでも起こりますし、複数の二重らせんをDNAが交叉しながら形成することもできます。したがって、適切に設計した配列を用いれば、様々な二次元、三次元の構造を、DNA鎖を編み上げるようにして作ることができます。相補配列を持つDNAどうしの結合は溶液中で自発的に起きるので、ナノスケールの精密な構造体が“DNAを混ぜるだけでひとりでに組み上がる”わけです。このようにして、膨大な数の構造体を同時並列に構築することができます。

注1.デオキシリボザイムと呼ばれる酵素活性を持つ一群のDNAなど、例外は存在します。

分子の動きがプログラムできるDNA

DNAの配列を設計して望みの構造体を形成する技術は「構造DNAナノテクノロジー」と呼ばれ、近年盛んに研究されています。DNAオリガミ、DNAタイルといったこれらの技術は、平衡系における最安定な構造となるようにDNAの配列を設計することで、意図した超分子構造体をボトムアップに構築する技術です。小宮グループではさらに、配列でプログラムした結合特異性と非平衡系としての流れが生まれる機構とを組み合わせることで、DNAの構造体を1回限り形成するだけでなく、多段階に構造体が動いてタスクを実行する「動的DNAナノテクノロジー」分野を開拓しています。

われわれは動的DNAナノテクノロジーを、「DNAなどの生体分子を用いて“生物の特徴をとらえたシステム”を構築する研究」と考えています。規則的な構造変化を多段階に行って、DNAが歩いたり計算したりします。このような研究によって、従来のテクノロジーではつくることができないナノスケールの分子マシンや、電子コンピュータとは異なる能力を持つ分子コンピュータを創り出すことができます。生物のように配列(遺伝型)と機能(表現型)が対応づけられた分子システムをつくることで、生命システムの動作原理に迫ると同時に、人類がまだなし得ない「生体内の精密に制御された化学反応」を再現し、生命科学・物質科学・医学・情報科学をはじめ多くの分野に貢献することを目指しています。